1. 用語
  2. 日本史 -よ-
  3. 遥任(ようにん)

遥任(ようにん)

遥授とも。地方官(おもに国司)が,任命されたのちも赴任の義務を免除され,在京のまま得分のみをうけること。赴任して執務をする受領(ずりょう)に対する語。奈良時代の員外国司・権任国司の制に始まるとされるが,826年(天長3)の親王任国制が遥任を前提としているように,平安初期にはすでに制度として成立していた。そのねらいは,中央財政の窮乏にともない苦しくなった京官の待遇を,公廨稲(くげとう)の配分によって改善することにあり,平安中期にかけてますます盛んになった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう