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謡曲(ようきょく)

能の詞章,あるいはその節。謡(うたい)と同義であるが,謡のほうが古いいい方で,謡曲の語が使われだすのは近世後期以降。世阿弥時代から酒盛や旅中などで歌われることが多く,素人の武家・公家・庶民の間にも広まり,室町中期には愛好者の組織である謡講(うたいこう)もうまれた。江戸時代には謡曲熱の反映として謡本(うたいぼん)の刊行が盛んになり,寺子屋でも謡が教えられた。近世以降俳諧をはじめ他の文芸・文化に及ぼした影響は大きい。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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