1. 用語
  2. 世界史 -し-
  3. 儒教(じゅきょう)

儒教(じゅきょう)

儒学(儒家の学)。孔子の教えを奉じて君臣父子の分を正し,修身治国の道を説く,支配階級のための倫理学,政治哲学。の武帝のとき中国の正統的教学となった。漢代では経書(けいしょ)の整理と解釈が主として行われ(訓詁(くんこ)学),魏晋時代では老荘思想による注釈が行われた。唐代で経説の統一をみた。に至り訓詁章句の範囲から脱し,仏教教義の影響を受けて性理の学が起こり,それは朱熹(しゅき)によって大成された。明に至り王守仁(おうしゅじん)知行合一説を立てたが,元・明を通じて多くは朱熹を宗とした。朱子学は日本,朝鮮にも官学として受容された。清代考証学のなかでは経書の文献学的研究が盛行し,一方公羊(くよう)学による儒教振興が叫ばれた。しかし,20世紀に入ると儒教は中国の封建制の象徴として批判の的となった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう