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【歴史の転換期 Vol.1】ローマは世界をどう制していったのか

 ITやAIなどテクノロジーの発展がめざましい昨今、これまでにないスピードで世界は変化しています。こうした変化は、グローバル化が進む現代において、グローバルヒストリーなど世界史を広い視野から多面的に考えようとする動きも活発にしています。このような社会的な変化を踏まえ、創立70周年を迎える山川出版社では、さまざまな時期の「世界」を新しい切り口で提示したいと考えました。それが、「歴史の転換期シリーズ(全11巻)」です。

自分なりの視点を磨く

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 11冊のラインナップは、一見すると「取り上げた年はいったい何が起こった年だろう?」と思われる方も多いと思います。この11冊のラインナップを選ぶにあたり、監修の先生方と何度も議論を重ねました。「教科書にも出てくる有名な革命や戦争の年が、歴史のターニングポイントだとは必ずしもいえないのではないか」という話し合いがなされました。歴史の流れの中で、あとから考えるとターニングポイントだったと思えるような瞬間があります。それはとても些細なことだったりします。もし100年後、200年後の研究者が、2018年を転換期だったと考えたとしても、それを今の私たちは気づかずに過ごしているかも知れません。このシリーズは、マクロな視点で「潮流の変化の予兆は2018年だったんだ……」と分析し、その状況証拠を政治家や財界人の日記など、ミクロな視点で追跡するようなイメージです。
 また、面白いことにグローバル化が騒がれる前から、歴史の転換期には、世界的な共時性も見られるのです。歴史研究の最先端をゆく研究者たちが、日々読み、分析している膨大な史料の山の中からは、同時代の人々の生の声が聞こえてきます。同時代のヨーロッパの皇帝から中国の地方の一役人、大西洋の奴隷船の船長の声が1冊に凝縮されているのは、なかなか興味深いものです。ぜひ、歴史の転換期に触れ、自分なりのマクロな視点、ミクロな視点を磨いてみては如何でしょうか?

ローマは世界をどう制していったのか

さて、第1巻でとりあげる「B.C.220年」がどんな年かというと、ポリュビオスがローマの歴史の記述を始めた年です。とその前に、このポリュビオスという人物、聞き覚えのない人も多いのではないでしょうか?教科書で「ポリュビオス『歴史』」と覚えた人は、世界史好きな人だと思います。ヘロドトスや司馬遷ほどポピュラーではありませんが、実は、彼の『歴史』は、ローマの歴史の第一級の一次史料で、ローマを研究する人は必ず目を通す史料です。このポリュビオスが、なぜB.C.220 年から記述を始めたかは、本書を読んで頂ければと思いますが、そもそもポリュビオスはギリシア人でした。ギリシアの、とあるポリスの有力政治家の息子ポリュビオスが、人質として長年滞在したローマで、すさまじい勢いで周辺を支配する新興国ローマの様子を目の当たりにしました。なにゆえローマはかくも短い期間で勢力を拡大できるのか、という視点でローマの歴史をひもといていったのが、ポリュビオスが記述した『歴史』です。敗北した国の捕虜を魅了してしまう、そのパワーとは何だったのでしょうか。

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古代の帝国を考えるうえで、この「B.C.220年とポリュビオス」というキーワードをテーマにした第1巻は、とても示唆に富んでいます。

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シリーズ:歴史の転換期

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